読書メモ残すのが追い付いてない。。。少し前に読んだ本を。
元P&Gで日本コカ・コーラのCMOを割と最近まで務めていた和佐さんの著書。
マーケターオブザイヤーにも選ばれており、檸檬堂をリードして作られた方として認識してましたのでその方が考えるヒットを生む思考とはなんなのか知りたく読んでみました。
3Aを考えること
Acceptability(受賞性、消費者からの受け入れやすさ)
Availability (店頭にどのように置かれているか、配荷)Affordability (価格/買い物しやすさ)
→基本的にMental Availablity とPhysical Availability の組み合わせなんですが、
和佐さんが言われているのはその中でも3つに絞られてますね。
これはP&G内でもマーケティングミックスのうち配荷と価格は重要だと暗に認識されているから4Pのうちその2つが選ばれているんだろうなと。
あとはAcceptabilityという言葉にMental Availability が集約されているんですが、これも面白い解釈だなと。内容としては認知×競争力のある(=消費者受けする)ブランドイメージという感じでしょうね。ちなみにこれはブランドだけではなくプロダクト(飲んでみておいしいか)やパッケージにも分けて評価されるケースもあるみたいです。(ブランドラブ、好きかどうか、買ってみたいかどうか、金額に対する価値を尺度としたみたいです)
P&Gとコカ・コーラでも結局はMental Availablity とphysical availabity というところに近いものを利用して考えているところから、これは本質なんだろうなと。
マーケティングの型「WHO」「WHAT」「HOW」 > Page 56 · Location 613
WHOの理解があり、インサイトがあり、その上にイシュー =課題がある。
イシューに対するテクニカルな解決策は何なのか、という「 W H A T」に向かう。それをどう届けるのか、という「HOW」に向かう。
マーケティングというのは、大きな意味での定義は、「継続的にモノが売れる仕組みづくり」です。継続的に売れるということは、利益が取れるということ。
かつ競合が来ても負けない差別化があること。
そのためには、戦略的な強み(これをエッジと言います)を設定しなければなりません。
カテゴリーレビュー
社内の市場調査部のお茶カテゴリー担当や代理店の戦略担当者とともに数週間部屋に立てこもりました。縦軸に年齢・性別ゾーン、横軸に飲み物が与えている機能。これで「バリューマップ」を作りました。誰がどんな商品をどんなシチュエーションで、どんな気持ちで飲んでいるか。
→横軸はリフレッシュ、空腹を満たす、喜び、楽しみ、リラックス、自信、等々 でした
これはMECEというところではなく、競合をベースにあてはまりそうなものを挙げていったかんじかな?
消費者の目線で自分の扱う製品を買ってみる。いろんなシチュエーションで買って、いろいろな場で飲んでみる。そこに案外大きなイノベーションのヒントがある。
(和佐さんはジョージア担当の際に自販機の温度を2度上げた。コーヒーのおいしい温度は65度から70度。ただ、自販機は55度だった。自販機として適切なラインを調べたところ57度だった。なので2度上げた。)
→ヒントの見つけ方ですね、すごい人でもその根幹は当たり前のこと、凡事をしっかりやっていることが良くわかります。
全体を通して、ヒットを生むためにはこの3Aを中心に、カテゴリーレビューを通して課題を浮き彫りにしながらヒントを現場から掴んで意志を持って旗を振っていく。
参考にさせていただきます。
あと、「ごろごろ果実」が商標の問題で使えないだったり、
製品ラインを2本にして~とかかなりコカ・コーラ時代の話はくっきりと描かれていてそれも面白かったです。
そして本の最後に書かれていたのですが
「凡事徹底が非凡を生む」「悲観は気分、楽観は意志」という2つの言葉はとても好きです。
いい言葉ですね。
消費財のブランドマネージャーとは、という観点でとても参考になる一冊でした。
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