態度的ブランド指標とシェアの話

最近アレンバーグ・バス研究所を掘っているのですが、身の回りでもこんな事象を見かけました。

「若年層における態度的ブランド指標が年々増加傾向である」

果たしてこれは各種のブランディング活動によるものなのか?

もちろんこの情報だけで判断は難しいのですが、
私は若年層におけるシェア、浸透度の上昇が実はこの影にあり、その結果としての好意的なブランド指標の変化だと思ってます。

いやいや、態度が変わったからシェアが伸びたんでしょ?と思うかもしれません。

この考えはコトラー先生然り、いわゆる一般に広く浸透している態度変容論というジャンルの考えに基づいています。
(私もこの理論派の研究をしていたので、その派閥出身でした)

ただ、これに対して疑問を抱き、実証実験をしたところ、、実は多くのケースで再現性が見られなかったり、実現が不可能なケースが多かったのです。

そこで、先に理論を着想し、現象により裏付けをするアプローチではなく、実際に繰り返し起きている現象を観察、測定した結果から共通する概念を抽出し、一般化するEmpirical Generalizationというアプローチで研究を進めると、なんとロイヤリティを作るのはシェア、浸透度だと言うことが非常に多くの国、非常に多くの商材で実証されたのです。

つまるところ、シェアが大きいブランドは顧客のブランドへの態度も良いということです。

これがいわゆるダブルジョパディの法則と呼ばれ、この理論の一派であるのがアレンバーグ・バス研究所なのです。

話が少し逸れましたが、シェアの話に戻ると、、
若年層の多くの態度を変容出来るほどのプロモーションをやれたのでしょうか?
実際のところそんな大それたアプローチは出来ていないでしょう。もしそんなことが出来ていたらちょっとした社会現象になっていると思います。

となると、確率が高いのが
・若い層はブランドへの確立した印象は強くない
・フラットに選ぶし、ウェブで当たり前のように情報収集する
・webでフィジカルアベイラビリティが高く、かつコスパで競合と戦えるレベルの商材を持ち続けている
→webでの若年層におけるシェアが上がっている可能性がある、つまり浸透度が変わった結果のブランド指標なのではないか、もっと言えばウェブでのフィジカルアベイラビリティとコスパの長期間での健闘が身を結んでいるのではないかと思います。

ブランドを作るのはブランディング活動だけじゃないよというお話でした。


おかむら@マーケター1.0

東京でマーケティングをしているおかむらのブログです。世界一のマーケターを目指して進化していきたいです。 Cyberagent (広告)-> Lenovo (ECマーケ) -> Lenovo (BtoBマーケ) ※発言・発信は個人のもので所属する企業には関係ありません

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